- 大学生の子がバイトで稼ぎすぎると、親の税金はどうなるの?
- 「特定親族特別控除」という新しい控除の意味が分からない
- 夜職やバイトをしている学生は、年収いくらまでなら大丈夫?
令和8年分(2026年1〜12月の所得)から、大学生などの子がいる親と、働く学生の皆様が知っておきたいのがこの控除です。キャバクラやラウンジなど、夜職でアルバイトをしている学生の皆様と、そのご家族に向けて書いています。
私たちは夜職・副業に特化した税理士事務所として、毎年800件以上の確定申告をサポートしています。働く学生の方の扶養のご相談もよくいただきます。
この記事では、特定親族特別控除の対象、所得・年収ごとの控除額、バイトや夜職の学生が気をつけることを順番に解説します。
特定親族特別控除の早見表(令和8年分)
| 子の合計所得 | 親の控除 | 子が給与だけなら年収 |
|---|---|---|
| 62万円超85万円以下 | 63万円 | 136万円超159万円以下 |
| 85万円超90万円以下 | 61万円 | 159万円超164万円以下 |
| 90万円超95万円以下 | 51万円 | 164万円超169万円以下 |
| 95万円超100万円以下 | 41万円 | 169万円超174万円以下 |
| 100万円超105万円以下 | 31万円 | 174万円超179万円以下 |
| 105万円超110万円以下 | 21万円 | 179万円超184万円以下 |
| 110万円超115万円以下 | 11万円 | 184万円超189万円以下 |
| 115万円超120万円以下 | 6万円 | 189万円超194万円以下 |
| 120万円超123万円以下 | 3万円 | 194万円超197万円以下 |
| 123万円超 | 0円(控除なし) | 197万円超 |
子の所得が62万円以下(給与だけなら年収136万円以下)なら、親は扶養控除を受けられます。「所得」は、給与なら年収から給与所得控除(令和8年分は最低74万円)を引いた金額、バイト以外の報酬なら売上から経費を引いた金額です。
1. 特定親族特別控除とは
特定親族特別控除は、親などが、19歳以上23歳未満の子など(特定親族)を養っているときに受けられる控除です。子の所得が62万円を超えて扶養控除の対象から外れても、123万円以下なら、子の所得に応じた金額の控除を親が受けられます。
| 令和7年分 | 令和8年分 | |
|---|---|---|
| 扶養控除の対象(子の合計所得) | 58万円以下(給与なら年収123万円以下) | 62万円以下(給与なら年収136万円以下) |
| 特定親族特別控除の対象(子の合計所得) | 58万円超123万円以下(給与なら123万円超188万円以下) | 62万円超123万円以下(給与なら136万円超197万円以下) |
令和6年分までは、子の所得が48万円(給与なら年収103万円)を超えると、親の扶養控除はなくなっていました。いわゆる「103万円の壁」です。今は、超えても控除が段階的に減るだけになりました。

2. 子の所得・年収ごとの控除額の見方
控除額は、子の所得が85万円以下なら満額の63万円。そこから所得が増えるほど段階的に減り、123万円を超えると0円になります。

- 年収150万円 → 所得76万円 → 親は特定親族特別控除63万円(満額)
- 年収170万円 → 所得96万円 → 親は特定親族特別控除41万円
- 年収190万円 → 所得116万円 → 親は特定親族特別控除6万円
- 年収200万円 → 所得126万円 → 親の控除はなし
給与の所得は「年収−74万円」で計算しています(令和8年分の給与所得控除の最低額)。年収の目安は、給与だけの場合の数字です。
3. 夜職・業務委託で働く学生は「所得」で判定する
キャバクラやラウンジ、コンカフェなどで、業務委託の報酬として受け取っている学生は、「年収」ではなく「所得(報酬−経費)」で判定します。上の早見表の左の列(子の合計所得)を使ってください。
| 働き方 | 判定に使う金額 | 例 |
|---|---|---|
| バイト(給与) | 年収−給与所得控除(最低74万円) | 年収150万円 → 所得76万円 |
| 業務委託の報酬(夜職など) | 報酬の合計−経費 | 報酬150万円・経費30万円 → 所得120万円 |
| バイトと夜職の両方 | 給与の所得と報酬の所得の合計 | 両方を足して判定 |

夜職の学生の確定申告については学生の夜職は確定申告が必要?、業種ごとの扶養は大学生キャバ嬢の扶養と確定申告・チャットレディの扶養はいくらまで?(大学生・主婦)でも解説しています。
4. 健康保険の扶養・本人の税金との違い
特定親族特別控除は「親の所得税・住民税」の話です。健康保険の扶養や、学生本人の税金は、別の基準で決まります。
| 基準(令和8年分の目安) | |
|---|---|
| 親の扶養控除 | 子の所得62万円以下(給与なら年収136万円以下) |
| 親の特定親族特別控除 | 子の所得62万円超123万円以下(給与なら136万円超197万円以下) |
| 子本人の所得税 | 給与だけなら年収178万円以下でかからない |
| 子本人の勤労学生控除 | 所得89万円以下(給与だけなら年収163万円以下)が条件の一つ |
| 健康保険の扶養(親の保険証) | 年収130万円未満(19歳以上23歳未満は150万円未満) |
健康保険の扶養は税金とは別の基準で、業務委託の報酬をどう数えるかなど、判定のしかたは保険証の発行元(健康保険組合など)によって違います。親の勤務先や保険証の発行元に確認しましょう。
年収の壁の全体像は年収の壁(123万・160万・178万円)はどうなった?にまとめています。
5. 親と子がやること

- 子は、1年分の給与・報酬と経費を記録し、年末までの所得を見込む
- 子の所得の見込みを親に伝える(62万円以下か、62万円超123万円以下か)
- 親は、勤務先の年末調整か、親の確定申告で、扶養控除または特定親族特別控除を申告する
- 業務委託の報酬がある子は、確定申告をして所得をはっきりさせる
- 健康保険の扶養は、親の勤務先や保険証の発行元に確認する
期限:令和8年分(2026年の所得)は2027年2月16日〜3月15日。税金を納める期限も3月15日です。
子の所得が見込みと違った場合は、親の年末調整や確定申告の内容を直す必要が出てきます。夜職の報酬は月によって変わりやすいので、早めに見込みを立てておきましょう。
6. 夜taxのお客様の声と解説動画
実際に夜taxへご相談いただいたお客様の声や、確定申告の仕組みを解説した動画です。
副業や確定申告の不安を解消!お客様のリアルな声
副業や確定申告の不安を、税理士に相談して解消したお客様の声です。
漫画でわかるナイトワークの確定申告
ナイトワークの確定申告の流れを、短い漫画で解説した動画です。
7. 特定親族特別控除 よくある質問
- 特定親族特別控除の対象になる子は?
19歳以上23歳未満の子などで、合計所得が62万円超123万円以下の人です(令和8年分)。
- 控除額はいくら?
子の所得が85万円以下なら63万円(満額)です。そこから段階的に減り、123万円を超えると0円になります。
- 子のバイトの年収いくらまでなら満額?
給与だけなら、年収136万円超159万円以下で満額の63万円です。136万円以下なら、親は扶養控除を受けられます。
- 夜職の報酬はどう計算する?
業務委託の報酬は、報酬の合計から経費を引いた「所得」で判定します。給与所得控除はありません。
- バイトと夜職の両方をしている学生は?
給与の所得と報酬の所得を合計して判定します。
- 子が18歳や23歳の場合は?
特定親族特別控除の対象は19歳以上23歳未満です。それ以外の年齢の子は、所得62万円以下なら扶養控除の対象、超えると親の控除はなくなります。
- 健康保険の扶養も同じ基準?
違います。健康保険の扶養は年収130万円未満(19歳以上23歳未満は150万円未満)が目安で、判定のしかたは保険証の発行元によって違います。
- 子本人に税金はかかる?
給与だけなら年収178万円以下で所得税はかかりません。給与のない人は、所得(報酬−経費)が104万円以下なら所得税はかかりません(基礎控除だけで考えた場合・令和8年分)。源泉徴収されている人は、申告すれば戻ることがあります。
- 親はどこで申告する?
親の勤務先の年末調整か、親の確定申告で申告します。
- 子の確定申告を任せられる?
夜taxは夜職専門の税理士事務所で、働く学生の方の確定申告や扶養のご相談もお受けしています。全国対応で、LINEから相談できます。
8. まとめ
バイト(給与)なら「年収−74万円」、夜職などの業務委託なら「報酬−経費」で所得を出して、早見表に当てはめましょう。
健康保険の扶養は別の基準なので、税金とは分けて確認することが大切です。
子の年末までの所得の見込みを、親子で共有しましょう
業務委託の報酬がある学生は、早めに夜職に詳しい税理士に相談しましょう

